乳児湿疹にステロイドの塗り薬を使って大丈夫?副作用Q&A

生まれたばかりの赤ちゃんの肌って・・・スベスベして本当に気持ちがいいですよね。

人の体の水分量の割合は、大人で60%、赤ちゃんは70~80%です。

どうりで赤ちゃんの肌がスベスベしているわけですw

ですが、赤ちゃんは体温調節機能など、いろんな調節機能がまだうまく働きません。

そのため生後1か月を過ぎたあたりから、顔や体に湿疹が見られるようになります。

これが、いわゆる「乳児の脂漏性皮膚炎」(乳児湿疹)です。

自分から出る皮膚の脂の量を、上手にコントロールができないのです。

この「脂漏性皮膚炎」に始まって・・・これから大きくなっていくにつれて、「脂漏性皮膚炎」以外にもいろんな皮膚炎に見舞われるようになります。

そして、この脂漏性皮膚炎を含む「乳児湿疹」で病院を受診した場合、ほとんどの場合ステロイドの塗り薬が処方されます。

「ステロイドの塗り薬を使うとやめられなくなるってホント?」

「ステロイドの塗り薬を使うのをやめるとリバウンドがおこる?」・・・などなど。

ステロイドの塗り薬については、使うのが怖いという不安を抱えている方は少なくありません。

そんな不安を少しでも解消できるように・・・

この記事では、このステロイドの塗り薬について、Q&Aを交えながらお話したいと思います♪

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ステロイドの塗り薬ってどんな薬?

ステロイドとは、正式な名前を副腎皮質ホルモンといい、人間の体内にある副腎皮質より生成されるホルモンの1つです。

ストレス・侵襲などさまざまな影響によって分泌され、炎症の制御、炭水化物の代謝、タンパク質の異化、血液の電解質のレベル、免疫反応などの作用があります。

この副腎皮質ホルモンを人工的に生成したものが、ステロイド(副腎皮質ホルモン剤)です。

ステロイドは、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したり、もともと体内にある副腎皮質ホルモンと同様の働きをするため、内服薬、外用薬ともさまざまな疾患の治療に使われています。

ステロイドは効果がある反面、副作用も報告されています。

しかし、全身的な副作用が問題になるのは、ステロイド内服薬を長期間使用した場合が多いです。

ステロイドの塗り薬の場合、皮膚から吸収される薬の量は少ないため、副作用も飲み薬よりは少ないです。

もちろん、塗り薬でも「塗る場所」「量」「期間」「強さ」を十分に考えて使わないと、副作用が現れることがあります。

副作用が出ないようにしながら症状を治すためには、医師の指示通り薬を使うことが大切になってきます。

ステロイドの塗り薬を使う赤ちゃんの湿疹

  • 脂漏性皮膚炎
  • 汗疹(あせも)
  • おむつかぶれ
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性皮膚炎(虫刺されも含む)
  • ウイルス性の湿疹(痒みがひどく掻いて皮膚炎を起こした場合)

・・・などなど。

管理人の働く皮膚科クリニックにも、いろんな湿疹でガサガサ・ジュクジュクした肌になった赤ちゃんが来院します。

赤ちゃんに限らず、いろんな年代のお子さんを持つお母さんや、もちろん大人の方も・・・

湿疹を治すために使われるステロイドの塗り薬の副作用に、過剰に反応する方がいらっしゃいますね。

そして副作用を気にして、「ステロイドの塗り薬を使用することを拒否される方」は少なくありません。

ですが、赤みや湿疹がひどくて皮膚科を受診すれば、ほとんどの場合ステロイドの塗り薬は処方されます。

(真菌が原因の場合は、抗菌薬等が処方されます)

カサカサと粉を吹いているような状態、ジュクジュクした状態、赤みを帯びていて痒みがひどい状態・・・であれば、保湿剤だけでは追いつかず、無処方で治療するのはなかなか難しいですね。

ステロイドの塗り薬は絶対に使いたくない!」という方は、もしかしたらこの記事に求めているような答えはないかもしれませんが・・・

よかったらQ&Aの方だけでも見ていただけると嬉しいです♪

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ステロイドの塗り薬の副作用のQ&A

Q.ステロイドの塗り薬を一度使うとやめられなくなる?

A.NOです。

ステロイドの塗り薬は炎症を抑えるお薬であって、病気そのものを治す薬ではなく、「今日明日塗ったから、はい明後日には治ってる!」というわけでもありません。

使っていくことによって、肌の炎症状態を緩和していきます。

早い段階で塗布すればその分治りも早く、逆に悪化している状態からスタートすれば治癒は遅れます。

病気によってはすぐやめていいものから、長期にわたって使用しなければいけないものもあります。

炎症の強さに合わせて徐々にステロイド塗り薬のランクを下げていき、最終的にはお薬なしでいい状態を保てるようになります。

テロイドの塗り薬の使用量や、ランクを下げたり、やめるタイミングなどは、お医者さんと計画的に相談して治療していけばまず問題ありません。

Q.ステロイド塗り薬を中止するとリバウンドが起こる?

A.NOです。

ステロイド塗り薬の効果は、割と早い段階で現れます。

しかし、症状が落ち着いてるように見えても、炎症を起こしている細胞が「肌の下でくすぶってる」場合が多いのです。

その「くすぶり」が治まるまでは、ステロイドの塗り薬の効果や肌の状態を見ながら、使用量や回数の調節をしたり、ランクを下げたりしていきます。

お医者さんが「塗らなくても大丈夫!」と判断するまでは、自己判断で量や回数を変えたり、勝手に使用を中止したりしないようにしましょう。

これを守らない人の大半が、症状が悪くなったといって訴えてきます。

悪化して受診された患者さんによくよく聞くと・・・

「一日2回と言われたのに1回しか塗ってなかった」

「受診予定日に来れなくて薬が切れたから塗っていなかった」

「塗ったら悪化したような気がしたからやめた」

「良くなったと思って塗るのをやめた」

・・・などなど、いわゆる自己判断の塗り方をしていたという場合が多いです。

言われた通りの塗り方をせずに悪化したのであれば・・・リバウンドとは言えません。

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Q.ステロイドの塗り薬を使用すると骨がボロボロになる?

A.NOです。

ステロイドの内服や注射の治療を長い間続けた場合、体内のステロイドの量がある程度高い状態を持続し、骨がもろくなってしまうことがあります。

しかし、ステロイドの塗り薬「全身への影響を減らし、なるべく皮膚だけに作用するように作られた薬」です。

通常の使用量では、体内に入るのはごくごく微量ですから、ステロイドの塗り薬の使用によって骨に影響を与えることはほとんどないようです。

Q.ステロイドの塗り薬を使用すると、ニキビやおできなどができやすくなる?

A.YESです。

全身的な問題はありませんが、薬を塗った部分の免疫力が低下します。

そうすると皮膚炎は治すのですが、細菌やカビやウイルスと闘う力が弱くなるので、その部分にニキビやおできができやすくなります。

薬を塗っている間は、皮膚の清潔を心がけ、栄養や休息をしっかり取りましょう!

症状が変わったら、適切な治療を受けないと治療が長引いたりします。

万が一、皮膚の状態が変わったな?と感じた場合は、お医者さんに相談しましょう。

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Q.ステロイドの塗り薬を使うと成長障害が出るって聞いたけど本当?

A.NOです。

ステロイドの内服や注射を長期にわたって使用した場合には、成長障害が起こる可能性もあります。

ですが、ステロイド塗り薬の場合は用量・用法を守って使えば体内に入る量はごくわずかです。

そうはいっても、乳幼児の場合はステロイドの塗り薬を使用する時は、大人以上に注意が必要です。

長期・大量使用しなくて済むように・・・お医者さんの指示通りに正しく使用しましょう!

Q.ステロイドの塗り薬を使用すると、皮膚が黒く残ってしまう?

A.NOです。

これは、みなさんすごく誤解をしています。

ステロイドの塗り薬を塗ったから、黒くシミに残るのではありません。

日焼けのあとに肌が黒くなるように、皮膚の炎症が治まった後に色素が残り、肌が黒くなるのです。

ステロイドの塗り薬を塗った後に色が黒くなったように感じるのは、炎症の赤みで見えなかった色素が、ステロイドの塗り薬の使用により炎症が治まることで、かえって目立ってくるからです。

ですが、その色素も時間の経過とともに薄くなっていきます。

日焼けのあとが冬には目立たなくなるのと同じことです。

炎症状態が長ければ長いほど、色素沈着も濃くなります。

なので、早めに炎症を抑えることが大事になってきます。

Q.ステロイドの塗り薬は皮膚に蓄積する?

A.NOです。

もし、ステロイドの塗り薬が皮膚に蓄積するのであれば、使用を中止してもしばらくは効果が持続するはずです。

しかし実際は、ステロイドの塗り薬を突然中止することで症状が悪化してしまう。

・・・という事実からも皮膚には蓄積していないことがわかります。

ステロイドの塗り薬が皮膚に蓄積していろいろな副作用が現れるのではないか・・・?と心配する必要はありません。

Q.ステロイドの塗り薬を長期間使用すると、血管が浮いて、皮膚が薄くなる?

A.YESです。

お薬の吸収がよい顔面やお年寄りの皮膚などに、長期間にわたって強いステロイドの塗り薬を使用し続けると、確かに血管が浮いてきたり、皮膚が薄くなったりすることもあります。

このような副作用は、適度な強さのステロイドの塗り薬を、適切な期間、お薬を休む期間を設けながら使用していけば、避けることは可能です。

そのためには、お医者さんの指示を守って上手に使用することが大事になってきます。

勝手に薬をやめたり、いつまでも使い続けたり、回数を増やしたり、体に処方された薬を顔に塗ったり・・・など、自己判断で使用するのは絶対にしないようにしてください!

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乳児湿疹にステロイドの塗り薬を塗っても大丈夫?

ガサガサ、ジュクジュク・・・の湿疹で来院された赤ちゃんのうち、お母さんがきちんと先生の指示通りにステロイドの塗り薬を使用し、通院し治療した場合はほぼ改善しています。

正しく使いさえすれば、決して怖い薬ではありません!

赤ちゃんに使うのは心配・・・でも、お医者さんの話をよく聞いて、メリットもデメリットもしっかり把握しましょう。

そのうえで、適切な治療を受ければステロイドの塗り薬を使用しても大丈夫です。

ステロイドの塗り薬の主な副作用のまとめ

  • ニキビやおできができやすくなる
  • 毛細血管の拡張により赤みを生じることがある
  • 皮膚が薄くなることがある
  • 塗った部分の毛が濃くなることがある
  • 塗った部分の免疫力の低下により、感染症にかかりやすくなる

但し、上記のような副作用はお医者さんの指示通りに使用していれば避けられます。

赤ちゃんの肌の赤みが「炎症によるもの」「副作用によるもの」かを見極められるのはお医者さんだけです。

お薬を使用している間は「やめていいよ」と言われるまできちんと通院し治療しましょうね。

そして、湿疹がひどいときは、できれば、小児科ではなく、皮膚科へ!!

皮膚科でも、皮膚科を専門に掲げているクリニックへ行くことをお勧めします!

そして参考までに・・・

「はい、これ使ってね!」・・・と、薬だけ出して終わり!のお医者さんは信用できないかもしれません。

処方する時に・・・

「使用する時の注意点」「副作用について」しっかり話してくれる。

次にいつ来ればいいか?を的確に指示してくれる。

そして・・・赤ちゃんの肌がいい状態の時も見てくれる。←これすっごく大事です!

そんな風に診察してくれる皮膚科のお医者さんに、ぜひ見てもらってください♪

薬を塗っても治りが悪い場合は、真菌などほかの原因があるかもしれないので・・・、治るまではしっかりと診てもらってくださいね(^^)

読んでいただいてありがとうございました♪

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